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脳神経外科の医師の求人状況~医師の数だけオペの仕方が違う

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医師の数だけオペの仕方が違う、という「神経」を扱う手わざの凄さ!その体力・精神力を鍛える方法とは?

「もう無理です!急患の対応でへとへとです」そう言い残して倒れこむ脳神経外科医…実際にそのまま亡くなってしまった医師が少なからずいる現実をご存知でしょうか?絶対に口外できない医療現場のアクシデントは、その家族や遺族の関係者から少しずつ風評となって流れていくものです。

なぜ、こうまでも脳神経外科の需要が異常なのか?その原因が高齢者の増加、と応えるのは強引な解釈です。患者の多い脳卒中、頚動脈疾患、脳動脈瘤治療、血管内外科…これらを代表的な脳神経外科医のフィールドと見るのは狭すぎるのが現実です。約8,000人もの脳神経外科医がいる日本国内で、実際に執刀を行う医師は限られているのが現実。それは体力と精神力がなければ、適わない。いったいどういうことなのか?検証をしていきます。

脳神経外科医がなぜ忙しいのか

テレビドラマで花形になる医師といえば、やはり執刀医。メスを握り患部を切り開いて腫瘍を摘出し、あるいはバイパス手術を行うことは、一般患者でもなんとなく理解しやすいものです。そして最近は、その精度を高めるために最新の画像解析やロボット手術が次々と導入されています。ですが、脳に関してはあまりにも細かい神経の糸をくぐっていく難手術が、行く手を阻むことが度々出てくるでしょう。

開頭した中で、医師は想像しなければならないことが山ほど出てきます。胃や腸、十二指腸といった臓器よりも、格段に混み合った中での手術は、少しのインシデントも許されません。が、思わぬ出血で止まってしまうわけにも行かず、その際に合わせて他科の医師も共同でオペを行うチーム医療が必要です。

脳神経外科がなぜ忙しいのか?実は、救急搬送の現実が大きく影響していると言われています。年間3万人の自殺者がいる国内事情では、救急車がまず脳外科に患者を運ぶ傾向にあります。意識がなければ当然の処置です。自殺者を救い出すことは、非常に難しいのが現状です。多量の薬物摂取の場合もありますし、外傷のあらゆる部分の治療に外科医として対処しなければならないことから、場合によってはオールラウンドの臨床が求められます。つまり、救急医療センター自体が、脳神経外科医の「定宿」となり、そこだけが忙しい状況になってしまう理由が多く見受けられるのです。

手わざのスキルは、本当に臨床数で決まるのか

症例数が1,000、執刀数400…最近はどの病院でもこうしたデータを公表して、患者への理解と信頼を獲得しようと躍起です。なぜでしょうか?脳神経外科は難手術を手がけることが多いのは事実。ですが、脳ではなく太ももからのステント手術の際に、他の病院からの応援もよく行われます。病院が恐れるのは「手術により、患者が死亡」することではありません。要は、この手術が当病院ではどの程度行われているのか、医師はどのような手術かを患者や家族に理解してもらい、その危険性にもしっかりと承諾してもらう「技術」が必要だ、ということです。説明不足は、医療ミスとして思わぬ賠償責任で訴えられますし、病院自体が経営面で致命傷を受けることになります。

そのためには「医師のカバーを務める相談医」がチームの中にいなければなりません。医師の中には、メスを入れてもおそらくこのオペが五分五分と感じれば、積極的になれないこともあるでしょう。その際、大事なことは執刀医を守るためのバックオフィスが病院内にあるのかどうか、ということです。余程の名医ならば、患者も信頼して医師に頼ることができるでしょう。ですが、8,000人もいる脳神経外科医の中には、実際に執刀するのは50代の医師だけ…という病院もあります。

今の日本の脳神経外科医を取り巻く状況は、非常にいびつと言わざるを得ません。一部の医師に執刀が押し付けられ、逆に手持ち無沙汰の医師も多く見られます。なぜか?脳神経外科医を支えるチーム医療が機能していないということです。症例が多いなら、執刀を分担しながら医師を育てることは可能なはずです。ですが、それが許されない病院が多くあります。

まずは、病院内の全ての医師が技術を向上させるために、どうしたら良いのかをしっかりと考えることです。それは、失敗を恐れない・失敗した時の対処をしっかりと準備するための「相談医」の存在が必要なのです。執刀例が少なくとも、技術が上達するには、このような方法が是非とも確立されて欲しいところです。

体力や精神力を奪うのはなにか

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徹夜が3日続く…、手術が多すぎて家に帰れない…こうした病院の多くは患者や患者の家族とのコミュニケーションをしっかり取れない状況を作っています。無事手術は終わりました…ありがとうございました…この医師と家族とのコミュニケーション不足が、結果として医師の達成感を欠き、精神力を奪います。

もう一つは術前の際に起こります。医師のチーム結成力がしていないと、1時間のオペが3時間になってしまったりするものです。オペはできるだけ早く済ませれば、それだけ患者にも負担はかかりませんし、自分たちも早く帰宅できます。スピード感は情報とスキルの共有でしかありません。ですから、40代の凄技医師の育成が望まれるのです。脳神経外科医として勤務する病院を選ぶ際、どのような境遇が想定できるか…その判断基準にしていただきたい、と強く思うのです。

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