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福島県の医師求人環境~周産期医療に全力を上げる福島県。

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周産期医療に全力を上げる福島県。人口減の中、医療関係者は頑張っています。
福島県は、内陸ながら冬は小雪なのが特徴の「中通り」、逆に豪雪地帯である、南部の「会津」。そして太平洋側の「浜通り」と3つの地区に分かれています。こうした特徴的な地域分けは、福島県の医療にも大きな影響を及ぼしています。福島県唯一の医学部をもつ大学である、福島県立医科大学と付属病院は福島市にあり、長らく県北部が医療の中心地帯となっています。

2011年(平成23年)の大震災により、浜通り地方は大きな被害を受け、南相馬市では就業者や若年層が避難した結果、高齢化率は大幅に上昇しました。震災前の65歳以上の割合(高齢化率)は25.9%と、日本全国の平均値に等しかった程度が、一気に33.2%(南相馬市)へと上がっていることで、医療のあり方も急激に変化しています。福島県は3地区でそれぞれ医療事情が異なることから、同じ県内で求められる医療が異なる「モデルケース」として、注目を浴びているのです。

中核病院を大学病院に「吸収する」という、画期的な医療の集中化

福島県は、震災以降激変する人口移動と高齢者の医療対策のため、一斉に全県の病院の調査を行いました。その結果、県立病院の診療科の稼働率と、医師の常勤状況、そして近隣の個人病院の患者動向に至るまでの大掛かりなものです。その結果、県立会津総合病院、県立喜多方病院が福島医大会津医療センターとなり、県立南会津病院・県立大野病院(双葉郡に位置し、津波による原発災害避難区域のため休診中)・県立宮下病院(会津、へき地医療拠点病院)などの改革プランが始まっています。

人口移動は、当然のように医療関係者の移動をも伴います。浜通りでは完全に避難区域が設定されていることから、県内の移動は浜通りの国道6号線が開通したものの、無人化した地域を通ることから、医療関係者は全て大学付属病院や他の県立病院などに異動しました。この結果、福島県が抱える様々な人口構成と地域の特徴が、医療を通してはっきりと分かってきたのです。

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例えば、福島医大が持つドクターヘリの運用は、近県との共用を可能にしていますが、ヘリによって救急搬送した患者を全て福島医大に運ぶのではなく、県内提携の病院に直接運ぶなどの方法も取られるようになっています。つまりは、福島医大が主導権を取り、ヘリが離着陸でき、かつ迅速に患者を搬入搬出できるフィールドを県内複数の病院で整備し始めている、ということが挙げられるでしょう。これは震災という大きな試練によって、県内の病院が情報の共有化や医師の常勤非常勤の状況までしっかりと管理できる体制に移行していることがわかります。

これは、何をもたらす「システム」なのでしょうか?医師・看護師不足ばかりが訴求される福島県ですが、実は「適材適所」と「効率性」を高め、医療関係者をまずは「適切に勤務してもらう」「過労にならないような勤務にしてもらう」ことがポイントになっている、ということなのです。そのため、予防医学も積極的に取り入れる方向に医療改革がスタートしています。

東北では重点的に周産期医療の予算が付く、福島県ならではの取り組み

厚生労働省の予算配分は、担当課によって細かく「事業指定」されます。そのため「目的に応じた医療整備費用」「産科に関する人件費の補助」「周産期母子センターにおいて、休日夜間勤務医師等への《謝金》を整備」…など、その項目は非常に多岐に渡ります。そのため、地方自治体は予算は獲得できても、実際にその請求段階に「医師が確保できない」「看護師が足りない」という事態に直面し、その後の医療関係予算が確保できないという問題に直面するのです。

そのため、福島県の場合は民間病院との連携を密に取るようにしています。従来は3地区でバラバラだった医療体制が、大学病院を中心にまとまってきているのです。人口減から人口増への取り組みが、福島県の喫緊の課題ですので、高齢化医療はできるだけコンパクトな内科中心に、そして浜通りから中通りや会津へと職場環境や住居の大掛かりな移動が始まったことから、地区が一体化して周産期に力を入れるようになっています。

岩手県から福島県には、震災以後復興のための事業関係者が多く流入していますが、意外にも「他県ナンバー」の自動車を巻き込む交通事故は非常に少ないのが現状です。つまり、これは東北3県での勤務ストレスが低く、医療関係者にとっても歓迎すべきポイントがひとつ増えることがわかります。そして、会津地方では冬場の除雪に力を入れ、どの病院でも産科医や麻酔科医を確保していることから、休日の確保も可能。

このように、少ない予算の中から、重点的に配分された周産期医療のおかげで、福島県では多くの医師が「戻りつつある」とともに、活気ある医療機関が特徴とも言えます。福島県に魅力を感じる医療関係者にとっては、ぜひ転職先として考えてみたい地域ではないでしょうか。

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