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循環器内科の求人募集、再生医療がもたらす臨床への影響とは?

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来る日も来る日もカテーテル…それが循環器内科の一般的なイメージでしょうか?そして急性心筋梗塞といった救急搬送患者の臨床から、生活習慣病予防の探求とそのフィールドはじわじわと拡大し続けています。多忙を極める毎日を、循環器内科医はどう乗り越えていくのか、そしてさらに再生医療という新しい技術が今後の展開にどう影響するかを予測します。

循環器内科、心臓超音波検査を受けない高齢者の増加…医療制度の矛盾

「不整脈があって医者に薬をもらっているんですよ…」「私も血圧が高めで、降圧剤をいただいています」こういった会話は高齢者の多くから聞こえてきます。階段を上るだけで息が切れる、なんとなく胸がどきどきするといった症状は病気のサインというよりも「加齢」ではないか、誰でもそう感じるのが世の常です。だからといって、がん健診のような市や町が費用負担するものとは違い、心臓超音波検査は健康診断でも1万円ほどの実費を覚悟しなければなりません。

むろん経済的な問題もあるでしょうが、それよりも高齢者にとっての健康とは「若年層の元気さ」=ではありません。日々の生活を楽しみ、時々趣味に没頭したり旅行するなどの自分らしいQOLの延長線上にある健康状態を言います。ですから、積極的な健診受診は敬遠されてしまうものです。そのため、見落とされる体の異変があるとき急に意識を失わせたり、動脈硬化の影響で歩けなくなる…といった急変をもたらします。つまり、ここには急変に至るプロセスがしっかりとあるにもかかわらず、放置していた患者側の自己責任、といった一面が循環器内科医の多忙さの原因のひとつになっている、とも言えるのです。

循環器内科~ES細胞やiPS細胞ではなく、幹細胞(組織幹細胞)を利用

組織復元を目指す方が合理的
倫理的な問題(受精卵の摂取、遺伝子研究)や、研究細胞の培養を巡って、実験段階にあるES細胞やiPS細胞による移植実験が脚光を浴びています。ですが、一方では消化管、肝臓、膵臓、脳、筋肉、脂肪組織から歯に至るまで様々な組織や臓器に確認されてきたのが幹細胞実験の存在です。

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2015年(平成27年)3月19日、富士フイルム株式会社は「再生医療のための細胞培養・移植に必要な足場素材「リコンビナントペプチド(RCP)」のマイクロサイズのペタロイド状微細片(petaloid μ-piece)を開発。1型糖尿病モデルマウスの実験では、血糖値を制御する膵島、ヒト間葉系幹細胞(hMSC)と「RCP」のペタロイド状微細片を組み合わせた「セルザイク」を共移植することで、血糖値を正常レベルにまで下げることにも成功」と発表(富士フイルムHPより一部抜粋)。

これは従来iPS細胞に医療関連予算の大半を配分している国とは違い、民間企業が率先して幹細胞を活かした移植実験を優先させていることがはっきりと読み取れます。こうした技術は日本の化粧品会社なども多く参入し、アメリカではIT企業が情報の解析を収益の柱と位置づけており、競争が激化しています。

現場では救急外来の基礎臨床が求められ、一方研究医は現場とは離れていく傾向が

循環器内科にとって、幹細胞から取り出し培養した成分による投与で、再生医療が可能となれば、投与の過程ですでにピンポイントの治療が行われることを意味します。ですが、ステントやカテといった従来の血管治療の技術は別にその材質やより侵襲の度合いが少ないものに進化しています。

要は、カテを専門に扱い、その過程に血栓を除去する外科的医療が再生医療という煙幕で覆われていくわけですから、その先には循環器内科が心臓外科医と共同で執刀する必要がなくなり、今よりも数の少ない専門医だけでオペを行えるようになる可能性が高くなります。ただ、そこには問題点も浮かび上がります。内科医の武器は臨床であり、ベッドサイド臨床の細かさと的確さがより深くなければ、より高額な医療機器による検査のみに頼ることになりかねません。

研究医はどうしても「局所的な腫瘍の切除」には熱心ですが、他臓器を通した「からだ全体の寛解」にベクトルが向きません。その両方の穴埋めをしなければならないのが循環器内科であり、結局のところオンコールだ、カテだ、救急外来だ…という総合内科医の看板医にならざるを得ない一面は外れないのです。

勤務するなら、他科が揃う病院よりも、医師が多い専門病院の方が医師のQOLが高い

再生医療は5年10年単位に新しい技術となっていきます。製剤となるには治験や認可に時間がかかりますが、その多くは保険対象になっていくでしょう。今大事なのは、自由診療でも積極的にこの再生医療を採用しようという病院に医師が集まりつつある…ということです。

もし、総合内科医であり循環器内科でもあるならば、多忙さをうまくかわして勤務していくのがよいでしょうが、今後の循環器内科医は明らかに再生医療に知識がなければ大きく立ち遅れていきます。TPPが仮に締結した場合は製剤に対する規則も大きく変わる可能性があります。ですから、多くの医師が集まる循環器内科で切磋琢磨しておくのが一番有益な道、といえるでしょう。

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