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小学校の出張診断、報酬はいかほど?

sho
全国の小学校では、児童の健康診断が毎年1回、もうひとつは就学時検診(入学時)が行われています。公立小学校の場合は、各市町村が医師への報酬額を決めており、児童1人当たり1,000円、1,500円などと算出して医師に支払う場合と、1校当たりの年額を21万円、などと決めている場合があります。
ですが、数百人以上もの生徒がいる場合、一人ひとりの児童生徒を流れ作業のように診断していくのは、大変な作業…ということから、場所によっては生徒ひとり当たり300円、400円と加給している場合があります。
一方、学校医の指定となった場合、開業医が自分のクリニックを一日休診にしなければなりません。一日分の収入と健康診断での収入を比べて、圧倒的に少ない都道府県(1.7万円、1.8万円ほど)もあれば、6万円から8万円ほどの報酬を得る、といういうのが基本金額
の県もあります。
ですから、健康診断の報酬については、各都道府県にある医師会に詳細を聞くのが一番でしょう。非常に難しいことですが、小児科医が不足している、おまけに誰も学校医になりたくない…と状況ならば、問題は報酬額の低さやその診断そのものの内容にあるといえるでしょう。

現在医師の多くは学校医になることには抵抗感がある、といわれています。ボランティア精神を発揮して、地域の子どもたちの医療を守る、という考え方は素晴らしいのですが、実際に半日に数百人の子どもたちの健康診断を連続して行う意味があるのか…という声がかなり多く出ています。つまり、一人につき数秒での検査を「健康診断」と言ってよいものか、ということでしょう。
正式にはいいませんが一次検査といわれる健康診断、短い診断で「要検査」を判定した場合、二次検査、三次検査へと児童生徒をより詳細な検査へと回さなければなりません。ここでも、その理由をしっかりと説明する時間は限られており、その多くは文書一枚というケースがほとんどです。
ここでは大概の保護者からは「クレーム」はまずありませんが、二次検査や三次検査ではより詳細な診療が必要であり、医師の中には子どもが小さい分、その個体差をよくわからずに一回の診療で判断してよいものか困ることがあるようです。二次検査、三次検査はより深刻な結果が出る場合は多く、保護者からのクレームがきつく出て来ることがよくあるのです。学校医のなり手がいつもある場合は問題はないでしょうが、地域性の問題として、子どもの健康診断がやりづらいところもあるのは、覚悟が必要でしょう。

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