HOME»診療科別転職 » 外科医の転職/求人がんが増え続けるから、募集され続けているというのは本当か?

外科医が不足している大きな理由とは?

一般外科、という診療科目や「第一外科」「第二外科」といった大学病院の表記。これらは各病院や大学付属病院の中でしか通用しない言葉です。ですが、最近は一般外科があっても、第一・第二…という色分けさえも無くなってきているのが実態。心臓血管外科、消化器外科(肝胆膵外科、大腸・肛門外科、その他の消化器外科)、小児外科と分類しているのは広島大学医学部ですし、日本大学医学部の第三外科は、現在、消化器外科と呼ばれています。

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外科医が担当する臓器は、脳・食道・胃・小腸・大腸などの消化管、肝・胆・膵・脾などの実質臓器、甲状腺・乳腺などの内分泌臓器、呼吸器、循環器など細分化しています。そして形成外科や救急外科、小児外科など外科そのものの役割も内科との境界線を越えたものになってきました。実は、これはがんの増加とは無関係に外科医の増加を期待する要因になっているのです。

外科医が専門分野に特化していくことのメリットは

1990年代に各地の大学で相次いで「新しい診療科目」が次々と誕生しました。心臓血管外科・肝担膵外科・乳腺甲状腺外科といった名称も次々と生まれました。その多くは悪性腫瘍に関わる外科でいうのは言うまでもありません。一方で整形外科はスポーツ系医療、形成外科は臓器の修復や皮膚修復などの分野にスキルアップさせてきています。

これらは、全ての専門外科医にとって自分の担当領域により高度なメディカルスキルを投入する絶好の機会となるわけですから、大変なメリットがあるといってもよいでしょう。各専門外科医とタッグを組む形成外科医は、患者の体の機能だけでなく、本来持つバランスも修復させます。これらは、まさに患者の外科手術のストレスを大幅に軽減させる有効な現象といえます。

専門外科医の存在が、実際には患者の流浪化を招いている現実もある

細分化され、スペシャリストとしてスキルアップされた医師の存在は、逆に「その医師に辿り着く可能性が狭まる」という患者の皮肉な現実ももたらしています。実際に大学病院では、多くのメディカルカンパニーが研究室と関わることで、患者の臓器への侵襲を低減させる新しい器機が開発されています。ですが、こうした器機は全てに渡って熟練が必要であり、衛生面もしっかりとしていなければなりません。器機そのものは大変高額であり、中にはロボット技術を使っているものも少なくありません。

つまり、外科医は結局のところ、手わざや他の臓器との関連性などを習熟することは今後も不変であって、たまたま、自分のフィールドをより深く研究することで、医学に大変な恩恵をもたらしていると考えているわけです。そのためには病院の予算も必要ですし、習熟を深めるための必要な「インシデント」も大切な勉強代となります。ですが、実際には患者の身に置き換えれば、より専門化した医療技術が本当に信頼できるのかが認知されるまでには、かなりの時間がかかってしまうデメリットも存在するのです。

あの病院ならば、私の症例は「該当するのだろうか…」患者の意識は医師の技量を期待するのではなく、医師の専門性と自分の症状のマッチングに重点が置かれます。もし、マッチングしなかった場合は…だからといってセカンドオピニオンを行うだけの時間も経済的な余裕もなければ、結局患者は流浪の民と化してしまいます。実は、外科医の専門化はこういった問題を生んでいることも忘れてはならないのです。

がんを治す、ことが外科医の仕事のほとんどではなく、外科的処置後の患者へのケアが大事

がん緩和ケアは、現在最も必要とされる看護師の仕事のひとつです。転移が複数の臓器や骨に見つかった場合、患者の神経に様々な反応が訪れます。疼痛であったり、激痛であったり、その中身は大変辛いものだと言われます。今まで多くの場合、外科医の仕事は悪性腫瘍の切除であり、照射であり、そして臓器の成形による患者のQOLの向上でした。

外科医の多くは、自分のオペが終了することで、大変な集中力や体力を一気に消耗させます。ですが、術中術後は患者にとって新しい状況に置かれることになります。内科的臨床が必要になり、新たな症状の急変が起こる場合は、まず術後の状況を想定せずに処置にかまけてしまうことがほとんどのようです。だからこそ、患者としては名医がいても、その他のスタッフや内科医の臨床が力不足ならば、結果的に完治できない結果に終わってしまうのです。

本当に自分の領域だけが発展できれば、よい勤務医といえるのだろうか

大学病院でのインシデントが、アクシデントとして危険度を公表される事例は毎年のように起こっています。理由は医師の力量の問題もありますが、完全にスタッフの不足が大きいとみなされます。一人の外科医が抜群な腕を持っており、他の病院からのヘッドハンティングのオファーが来る場合、できれば良きスタッフも揃って移るのが一番です。あるいは、器機は揃っていながら、頻度の少なさがある病院では、症例に活かせません。本当に自分のスキルを活かしたいとお感じになるのでしたら、それ相応の病院に入職しなければ、意味はありません。

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