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呼吸器外科の医師求人、原発性肺癌の症例急増。

原発性肺がんの症例急増。呼吸器系患者の増加が与える新しい治療法とは
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仙台平野の黒松と3.11
2011年(平成23年)東日本大震災がもたらした大きなある事象…それは呼吸器系患者の急増です。気候変動がもたらす大きな流行性感冒とは違い、この大地震は、地域住民の潜在的な呼吸器系ストレスを増加させることに寄与してしまいました。こうした新たなクライシスにかんする呼吸器系患者への新たな医療の挑戦を追います。

宮城県名取市、岩沼市、亘理町、山元町…これらの地域は津波が町の半数から60%にかけて浸水し、多くの死傷者をもたらした場所です。太平洋でもこのあたりは平地がひろがり、水田がほとんどであることから、水と接する地域住民は昔から貞山堀(ていざんぼり)と呼ばれる、藩祖伊達政宗公が作った水路が縦横無尽によって米の収穫増大を成し得ました。

これとともに、政宗公は防潮林として黒松を海岸1,000haに植えさせ、太平洋から吹き付ける「やませ」から水田を守り、住民の生活を守ろうとしました。結果的に400年間に及ぶ黒松林は人工林として温暖な仙台平野を作り上げるのに役立ったのです。が、その歴史は一瞬にして全てを瓦解させてしまいました。松林は無残にも流され、その結果強い海風が埋もれた土砂の砂塵を舞い込みながら内陸へと吹き付けるのです。呼吸器系患者が急増しているのは、こうした地域に多く、これは病院の少ない町ほど大きな問題となっています。

COPD(慢性閉塞性疾患)の増加への対応は

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長年喫煙を習慣にしていた人が罹患する、慢性閉塞性疾患。そもそもが喫煙者疾患なのだから、禁煙対策をすればいいのではないか?そういう人もいるでしょう。ですが、問題はそれだけではありません。肺気腫、自然気胸は、肺の機能低下ですが、肺自体は一旦圧縮されてしまうと、その治療とはいってもメスを入れるわけにはいきません。肺の手術は肺を一部を切除することはできますが、そもそもの肺の機能はある程度の容積がなければならなく、結局酸素ボンベが欠かせない生活になってしまうことが難点です。

大抵の方は酸素が呼吸に使われるだけ、と思われますが、実際には酸素は動脈を通り血液を運ぶのに欠かせません。酸欠状態は脳にも大きな影響を与えるため、常に循環する酸素は肺の中に充満していなければならないのです。よくがん患者を見ている看護師が「一番苦しそうだと感じるのは《肺がん》患者」といいますが、呼吸できない苦しみは、想像を絶するものがあります。その証拠に、大火事で逃げだせた人の多くは口にタオルを当て、なるたけ煙を吸い込まないように処置します。酸素が燃やされる火事場は、呼吸器系に大きなダメージを与え、意識が朦朧となって、結果死亡してしまう確率が高まるのです。

肺胞マクロファージを死滅させる「アレンドロネート」は、COPDの特効薬となるか?

群馬大学の倉林正彦教授のグループが、白血球から発生するマクロファージに目をつけたのは、そもそも、この細胞が血管や心臓を作る元になっていることです。死んだ細胞を食べ、臓器内の清掃活動という面でみれば、マクロファージは大変有意義な細胞と言えるでしょう。ですが、マクロファージはとめどなく増殖するのも特徴です。

肺には、肺胞(3億から6億ある)を通る毛細血管に酸素と二酸化酸素が入れ替わりに流れていく作用が重要ですが、肺気腫は、この肺胞を壊していく疾患です。つまり、マクロファージが暴走することで、肺胞の機能が縮小され、毛細血管に酸素が流れなくなります。

マクロファージを狙い撃ちできれば、肺胞の破壊は防げます。そして、骨粗鬆症治療薬であるアレンドロネートは、骨の破壊を食い止める治療薬であり、マクロファージがまさに骨を破壊し続けることから見ても、理にかなった投薬治療と言えるわけです。

万有製薬 臨床医薬研究所によれば、アレンドロネートは 「フォサマック錠5(万有製薬)」、「ボナロン錠5 mg(帝人、現帝人ファーマ)」などとして販売されています。ただ、食事の際に逆流症の可能性や、食道粘膜への違和感などがあるため、その処方には工夫が必要とされます。つまり、侵襲は低いものの、投薬ならではの約束事は欠かせないわけです。

従来の呼吸器系医療が、なかなか進まないのも事実

こうした治療法は、治験による十分な安全性が確認できなければ、厚生労働省の認可は下りません。ですから、これから10年、15年と治験患者の追検査が必要になります。その間、増え続ける呼吸器患者は確実に高齢者に蔓延し、それが元で合併症になる可能性も否定できません。

呼吸器系疾患の苦しさは、歩くことや好奇心を阻害し、家で過ごすことで体力の低下を著しくもたらします。酸素ボンベを買い物カートのように引きずりながら歩く手間は、さながらスキューバダイビングと同じなのですが、実際に階段の上り下りや道路の段差で困るのは、重いボンベの移動の方なのです。もう少し、医療とその周辺が高圧圧縮した簡易型の酸素ボンベを作るなど、医業協力が進むように、治療法とともに研究が待たれます。

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