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患者の不満が多いアレルギー治療。診療科目の医師の評価は高まる

アレルギーに関する治療ほど、患者を悩ませるものはない…これが昨今の医療現場から聞こえてくる大きな声です。そもそも、アレルギーがなぜ起こるのか、対処法はないのか、反応に対して的確に完治する薬剤はないのか…答えを求めて患者が右往左往するように、医師の間でも様々な研究が日々続けられています。アレルギーを巡る医療と患者の混乱をいかに解決すべきか、記していきます。

アレルギー学会がこんなに!医師も悩むアレルギーに関する
医学研究

jsa
「日本アレルギー学会」「日本皮膚アレルギー学会」「日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会」「日本小児アレルギー学会」「日本職業・環境アレルギー学会」「日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会」…ざっと数えるだけでも6つもの専門学会が存在するアレルギーに関する医師の研究会は、今やアレルギーが国民全体の問題になっていることを反映しているものといえます。

2010年(平成22年)独立行政法人国立病院機構相模原病院がまとめた 「アレルギー疾患対策 現状、評価、課題」 によれば、全国の小学生の20.5%(5人に1人)が「アレルギー性鼻炎」と診断され、10年で3割増加しています。これに対し、「アトピー性皮膚炎」は全小学生の13.8%と10年前より減少しているのに対し、「気管支喘息」は全小学生の6.5%と割合は低いながら10年前よりも4割増加という激増ぶりが目立っています。

同じ研究報告によると、子供のアレルギー疾患はそのまま成人の有症率の増加に結びついているのがわかります。2006年の全国一般住民調査では、20歳から44歳の成人男女の47.2%が「花粉症を含む鼻アレルギー」で悩んでいることがわかりました。特に、驚くべきことは小児喘息の患者数は10年で2倍に増え、成人喘息に至っては3倍にも増加している、という調査結果も出ています。アレルギーが及ぼす様々な反応、作用、疾患を研究する上で、患者の置かれた環境までを把握することが、どうしても必要不可欠なのはアレルギー学会の多さにも伺えるところ、と言えるわけなのです。

アレルギーにおいてどの診療科に行けば良いか、悩む患者

アレルギー科を標榜する専門病院と皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科といった部位専門医のいるクリニックや総合病院。患者の多くは個体の症状にマッチした部位に関連する診療科目を選ぶのが普通です。アレルギー性疾患や症状の出やすい小児の場合は、小児科で受診するケースが多いでしょう。特に「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」の場合は、生活習慣を作りやすい低年齢のうちに治療がしやすいこと、そして口腔内での治療継続が行えるなどのメリットがあります。

ですが、問題は成人になってからのアレルギー性疾患です。アトピーなどの皮膚疾患の場合は皮膚科、喘息の場合は耳鼻咽喉科、そして花粉症で眼科に駆けつける患者も多く見られます。これらは、患者が部位と症状を一致させ、臨床を要求するため、専門科目の医師は部位治療に集中します。

ですが、難しいのはアレルギー性疾患の原因が、職場環境や生活環境、あるいは食物性アレルギーに関するなど複雑に絡んだ場合に、新たな発症が止められないという現実問題です。対処療法や投薬療法は一過性にすぎず、食物アレルギーの場合は、花粉症を原因とすることが多いため、血液反応で特定の食物摂取を避けるなどの治療しかない場合も少なくないのです。

アレルギー専門医と同時に食物栄養学専門家がいる病院が理想

アレルギー性疾患は、必ず原因が特定されます。問題はそのアレルギーに対して患者が耐性を持つような根治療法を研究し続ける医療環境が有るかどうか、ということになります。花粉症の場合は、その花粉に含まれる化学物質が免疫反応を起こします。この共通した化学物質を持つ食物(野菜など)を食することで、鼻炎や喘息といった症状を引き起こすのですが、この化学物質は熱に弱い、あるいは加工されることで分解されるなどの特徴もあります。

職場環境に関しても同じことが言えます。化学物質は変化させることで消滅することもあり、これは医学だけの問題ではないことが容易に理解できるでしょう。学会が多く存在する理由はそのせいであり、幼児から高校生の範囲でもその生活環境は大きく変わり、成人の場合はますます変化に富むことが立証されます。

ここから、考えることは「アレルギー科」を標榜する場合は、連携する様々な研究者がいる病院、あるいは他の診療科や大学生物学研究所や化学に関係する研究所などと連携する病院など、常に発展し続ける産業界にも関連のあるポジションがあることが必須と言えます。皮膚科でアトピー性皮膚炎を臨床し、塗薬療法だけでなんとか乗り切るのは、患者の減少に拍車を駆けるだけでしょう。しっかりとした病院を選ぶことで、医師は患者と患者の家族、そして社会の安寧をもたらすと言えるのです。是非とも優れたスキルを活かして、自分の居場所を高めていただきたいものです。

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